自然相手

改めて、自然を相手にしているスポーツなんだと痛感しました。
他のエリアからチラホラと事故報告が届いていたし、
春のコンディションは、他の季節より強いんだと自分でもわかっていたのに・・・。


今日、うちのエリアでも事故をおこしてしまいました。
まず午後一、高高度をフライトしていたパイロットが、乱気流により落下。
何とか翼が回復したのと、レスキューパラシュートを投げたことで
まったく無傷のままゲレンデに着地。なんとか事なきを得ました。
講習バーンでスクールをしていた僕に本人が報告をしに来て、
「ホントに無傷でよかったね。」
と喜んでいました。ここで気が緩んだのかもしれません。


その数分後です。
講習バーンの初心者が翼を立ち上げた瞬間、タイミング良くサーマルが発生。
突然数m持ち上げられ、その本人はビックリして
ブレークコード(操縦桿)をフルブレーク。
失速しそうな危険に、周囲のみんなが操作を指示。
でもその本人、そのみんなの声にもっと驚いて、
素早くバンザイをしてしまい、
失速しそうだった翼が、今度は一気に加速。
とともに斜面に体から激突。


救急車を要請しました。
近くの病院で診断の結果。骨や内臓には異常はなく、
単なる打撲だろうとのことでしたが、
とりあえず大事をとって一泊だけ入院することになりました。
本人はあの瞬間、さぞかし怖かったことでしょう。
飛びたい気持ちを持って入校し、今まで頑張って練習してきたことが
あの一瞬で一気に消沈したかもしれません。
僕からはあまりいい言葉をかけてあげることもできませんでした・・・。


こんなことがあると、
このスポーツを教えることの難しさを痛感します。